痩せているより太っている方が長生きできる

ここまで、まさに表題の通り「痩せているより太っている方が長生き」という内容でお話してきたわけですが、あくまで一般的な概論であり、健康も体型も各人による個人差が大きく影響することになります。そうであるからこそ、そんなに体型だけに固執せず、もっと健康的な生活をすることを重視するべきだと言えます。


また、同じ肥満と言っても、そこには健康的な肥満とそうではない肥満があるということも知っておいてください。ポイントは、内臓脂肪を重点的に減らして「健康的な肥満」になるということです。


身長に応じた理想体重よりも、こちらの方を重視しましょう。それに内臓脂肪は皮下脂肪よりも減らしやすいのです。ちょっとした運動をするだけでもすぐに減らすことができます。運動によって筋肉量が増加すれば、内臓脂肪を減少させた「マッスルデブ？」に近づいていきます。


日常生活で、無理せずにできるのは、背筋を伸ばして歩幅をやや広めにして速足で歩くことです。それでも体重を減らすための本格的なウォーキングとは違いますから、もっと気楽にできるはずです。特に背筋と歩幅に注意してください。


肥満度の判定に利用されているBMIでは脂肪の内容まではわかりません。ＢＭＩでは標準なのに、内臓脂肪は基準以上という、不健康な隠れ肥満になっている人もかなり多いのです。ＣＴスキャンを使用せずに内臓脂肪の量を５分程度で測定できる機器が、既に一部医療機関にも導入されています。気になる人は受診してみたらいいでしょう。


長生きをしたければ、肥満かどうかという事に加えて、こうしたもう少し本質的な部分まで理解することが大切です。